劇場版機動戦士ガンダム00の罪
こんにちは
今回の記事は内容に共感を得られるかどうかどうしても知りたいので書きました。
私はガンダム作品が好きです。特に一番最初の作品、俗に言う1STガンダムが一番好きです。
現実世界で起こっている戦争や地球環境破壊というテーマ、複雑な人間関係が織りなすドラマ。子供向けアニメと言えど大人の鑑賞に耐えうる不朽の名作だと思っています。
今ではアニメや書籍や漫画、数え上げたらキリがないほど様々派生作品が作られていて、もはやガンダムワールドという1つの世界観とも言えます。
その中の1つ、『劇場版機動戦士ガンダム00』
ざっくりとしたあらすじとしては、地球外から来た謎の金属生命体と主人公たちが敵対し戦うが、最後は共存の道を辿ってハッピーエンド、という感じ。
そしてタブーとは、その「地球外から来た謎の金属生命体を作品に出してしまったこと」です。
何がいけないのか?人間VS宇宙人なんて珍しくもないじゃん?と思われるでしょうが、(SD系は見ていないので分かりませんが)実はアニメのガンダム作品で「宇宙人」的なものが出てくるのはこれが初めてなんです。
その意味はガンダムファンとしては、かなり大きいんです。
話は1980年代前半に遡ります。
世は空前のガンダムブーム、社会現象とまで言われたほどガンダムは盛り上がっていました。
何故そんなにガンダムがウケたのか?それは子どもだけでなく、大人が見ても面白い作品だったからです。
では何故大人を面白いと思わせたのか?それまでのロボットアニメと何が違うのか?
理由はもちろん沢山あると思いますが、大きな理由の1つとしては、
『リアルな人間と人間の血なまぐさい戦争』
を描いていたからだと言えると思います。
それまでのロボットアニメは宇宙戦艦ヤマトにしても、マジンガーZにしても、ザンボットにしても、『人間VS宇宙人』だとか『正義VS悪』だとか、わかりやすい「勧善懲悪」ものばかりでした。
しかしガンダムは主人公側にも共感できるし、敵方にも共感できる、『人間と人間、正義と正義のぶつかり合い』の物語でした。
きっとそこがウケたんだろうと思います。
ここで話を現在の劇場版ガンダム00に戻します。
この作品は紛れもなく『人間VS宇宙人』の構造を取っています。
構造がそうだからというだけで批判をするなと言われるかもしれませんが、ガンダム作品とは「人と人の戦争」を描いてこそ、ガンダムなのではないでしょうか。
いくら最終的に理解しあい・共存するハッピーエンドだったとしても、そこは人間同士じゃなければガンダムとしてしっくりこないのではないでしょうか。
それは、何故ガンダムがここまで世の中に認知されているかの根本を覆してしまっているような、そんな気がしてなりません。